⼀⼈ひとりが、他者との間にあって、対話的に、新たな価値をつくりだし、⼈⽣100年をわくわくしながら⽣き抜くことができる社会。このような社会を支えるまちづくりやインフラにあり方を、デジタル社会における人間の『移動』の意味を今一度見つめ直しながら、新たなビジネスモデルの構築をも含め議論し研究します。その中で、AIや自動走行を基盤とした新しいモビリティサービスが、高齢化したまちや地域に与えるインパクトを考察し、解決策について検討・提案して、そのデザインモデルを実現することを目的としています。
対象
- 新たなモビリティサービスと住宅
- 新たなモビリティサービスと歩道、広場、公園
- 新たなモビリティサービスと駐車場
- 新たなモビリティサービスと交通結節点
方法
- 課題、あるべき姿、ソリューションの方向性などを、対象に沿って討論し、解決の方策を整理しました。
- 課題を抱え取り組みを進める海外の先進事例(米国ほか)を調査し、また国内事例では現地訪問や意見交換を通して知見を深め、国・自治体に政策に照らし合わせました。
- 以上の活動を踏まえた討論から、テーマや課題、並びに対応策を、提言内容としてまとめています。
- 更に事業として実行可能なプロジェクトを定め、深掘りのうえ事業対象を選定し、フィージビリティ・スタディを実施して実装を図ります。
研究テーマの探索
人生100年社会デザイン財団内に「リンク」(テーマ別の研究分科会)を組織し、人生100年社会インパクト・ハブの2019年度分科会活動メンバー、並びにその後の新規会員から組織を構成しています。
- リーダー:東京大学大学院 新領域創成科学研究科 特任助教 三浦詩乃先生
- アドバイザー:計量計画研究所 理事 兼 研究本部企画戦略部長 牧村 和彦氏
- メンバー:人生100年社会デザイン財団会員
※なお、ビジネスレベルに入った時点でいったん解散し再構成する予定です。
組織
リンク活動の前身である人生100年社会インパクト・ハブの分科会では、まず「AIや自動走行を基盤とした新しいモビリティサービス」の実用化を視野に入れると、人々の暮らしや、街での活動にどのような変化があるか、どのようなことが望ましいのか、また、どのような課題があるかについて、数回ブレーンストーミングを行いました。そして「歩きたくなる・住みたくなるまち」のあり方を描いてみました。
ブレーンストーミングで得られた、キーワードやキーフレーズを「マネジメント(コミュニティ)」「デザイン(ランドスケープ)」「モビリティ」の3つの大分類に整理し、それぞれの重なる領域も意識しながら整理したのが以下の図です。
次にこの整理を分析するために、世界保健機関(WHO)がエイジフレンドリーシティを承認する際に用いる領域のフレームワークを使って再度整理してみました。そしてこの整理の中で、それぞれの課題とあるべき姿を表にまとめていきました。更にこの表を次に紹介する「研究モデル地区での検討」において活用し、その地域・地区の事情に照らし合わせて課題とあるべき姿を検討し、その解決策の方向性をディスカッションして表の最右欄にまとめていきました。
リンク活動は現在も継続中ですが、先行して実施した4つのモデル地区について検討しています。これらは既に取組みを進めつつある事例や、問題が顕在化しつつある事例をモデルとして取り上げていますので、その中からそれぞれの課題を検討し対応策を考察しています。
今後のスケジュール
今後も引き続きリンク活動を進めてまいります。