【財団共同研究事業】「運動・食・対話」をテーマとした施設BLOCK47がオープンしました

～はじめに～
人生100年社会を迎え、これまでのような「ものを持つこと」に誰もが幸せを感じる社会ではない社会になりつつあります。それぞれが抱く「しあわせ」のイメージは異なっても、「しあわせ」でありたいと願うことを共に認めあい、つながりあうことで、誰もが「しあわせ」になることができる社会がやってきています。
BLOCK47のコンセプトは、人と人のつながりを重視した「対話」を基本としています。
コロナ後の新しい生活の在り方を提案することを目的とし、常に進化し続ける場所であることがBLOCK47です。

人生100年時代に向けた新たな施設「BLOCK47」が岐阜羽島市に誕生しました。

人生100年社会デザイン財団は、当該施設・場所のコンセプト作り等について共同研究事業として関わってまいりました。今後も人生100年社会における新たな生活の取組み提案等BLOCK47と共同研究を進めてまいります。

2022年4月17日（日）のグランドオープンに向けて、4月15日（金）にオープニング記念フォーラムが開催されました。以下施設のご紹介と当日のレポートです：

BLOCK47　施設コンセプト

～自転車・食・対話でワクワク広がる場所～

このコロナの時代に生きる私たち自身の生活を見つめ直す中で、私たちは誰かと「対話」したがっていることを、そして「健康」こそが大切であることを、改めて感じています。そこから、「対話」を基本コンセプトに「食」・「運動」を重ねたONE STOP型のサービス拠点として展開します。コンセプトに沿った様々なサービスを提供することで、『健康でしあわせ、そして豊かな人生100年時代の実現』をめざします。

BLOCK47　財団との共同研究

人生100年時代をワクワクと生きていける社会を作っていくため、それぞれ分野・業種の異なる本施設の関係者とともに、従来型の「ものを売る」施設でない新たな施設のあり方を検討してまいりました。

例えば、「食」×「対話」では、誰かと食事をしに行き会話が弾んだり、仲間だけでなく食の体験をもっと多くの人と共有をしたり、また他人の食の体験に興味を持ち自身も体験したり、そしてそれをまた他人と共有したり。。。自分だけでなく周りも巻き込んでいけるような食の体験や豊かな人間関係を築けるような空間、対話を通じてより豊かにしていくことを検討してまいります。

BLOCK47　施設サービス概要

対話

■対話エリア・対話スタジオ

正面入口を入ると対話エリアです。正面入口左側には「対話スタジオ」があり、今後は様々なイベントや、オンライン発信が行われる予定です。

施設側から単方向に発信するだけでなく、「おいしいね」や「たのしいね」といった「気づき」、「感動」や「驚き」に出会えるような体験を創造する場として、来場者との交流型発信の場となるよう目指しています。

食

■BLOCK47Eats

東京白金台にある八芳園の監修のもと、地元の生産者が想いを込めて作る食材を丁寧に活かした料理を提供します。

コンセプトは人と人との「つながり」を「むすぶ」ことです。「食」を通じてお客様と生産者様を結び、地産地消にこだわったメニューで岐阜の素晴らしさを感じることができます。

また「自転車」と「食」を通して「対話」を楽しむ一つのシーンとして、自転車で地元の生産者様を巡り、その場所でしか味わえない農業体験や伝統工芸のワークショップ、生産者の方々、職人の方々との触れあいなど、様々な体験やイベントを作る予定です。

■BLOCK47 Gifts

「つなぐ」をテーマに、地元岐阜をはじめとする日本各地の素晴らしい品々を皆様にお届けする物販エリア「BLOCK47 Gifts」。食・職人・工芸・文化をつないで、近隣のみならず全国よりご来店された方々に、様々な魅力と情報を発信します。

運動（自転車）

BLOCK47Cycleでは、自転車を売るだけではなく、「自転車を通して様々な体験ができる施設」であることをコンセプトに、自転車を通した「健康づくり・新たなライフスタイル」を提案・提供します。ご自分の自転車を是非お持ち下さい。BLOCK47を中心にしたライドも計画しています。

■レンタサイクル

初心者からベテラン自転車乗りの方々まで楽しめます。高級レンタサイクルがレンタルできるのも魅力的です。今後は50台ほどを取り揃えるそうです。

■体験型DIY工房

「自転車に関連したモノづくり」をテーマに、自転車やライド用小物等を製作する教室となります。溶接から学べるよう、TIG溶接機やガス溶接（ロウ付け）ができる機材を揃え、専門の講師を招いて「作る楽しみ」を掘り下げて行きます。

■修理・メンテナンス

修理はもちろん、持ち込みでの部品組付けや個別購入された自転車の整備などもあります。

施設内に洗車ブースを備え、スタッフによる洗車サービスも対応いたします。

■スマートトレーナー

未経験の方でも屋内で自転車ツーリングを体験・体感できます。また、スマートトレーナーを通して世界の有名な場所を心地よくライドすることもできます。

■シャワーブース

完全男女別のシャワーブースとロッカールームを備えております。ライド前に荷物を預け、戻ってからシャワーでスッキリしカフェでお茶やお食事を楽しむなど、BLOCK47を拠点に休日の充実した時間が広がります。

BLOCK47オープニング記念フォーラム

「食・運動・対話」をテーマにした体験型サイクルステーション＆カフェ

2022年4月15日、BLOCK47対話エリアにて、施設のコンセプトや理念、関係者それぞれの思いなどを語っていただきました。以下に当日の抜粋内容を掲載します：

※当日フォーラムの様子はこちらよりご覧くださいhttps://youtu.be/11QtM2YHj7A

■登壇者

（一財）人生100年社会デザイン財団代表理事　牧野篤氏
（株）八芳園　取締役社長　井上義則氏
（株）サギサカ　代表取締役　匂坂慎祐氏
（株）箕浦　取締役社長　箕浦隆氏
ジーエフシー（株）　代表取締役　西村公一氏
大日産業（株）　代表取締役　林幹根氏
司会進行：（一財）人生100年社会デザイン財団　事務局　井上昌之氏

■登壇者のコメント：

（大日産業（株）　代表取締役　林幹根氏）コロナ禍で商業施設は人流が止まりテナントの撤退は相次いだ。トレンドや流行り物を追ったテナント誘致では今後は上手くいかなくなるだろうと考え、BLOCK47では、この地域、ここの人に必要となるテーマを模索し、コンセプトに合った取り組みをしていきたい。

（（株）サギサカ　代表取締役　匂坂慎祐氏）今までも物販、発信などを通して自転車を乗る人の楽しみを増やせないか、自転車の価値や可能性を広げるにはどうすればよいかと考えてきたが、BLOCK47では同じ志の人に出会えることができ、「繋がり」「コミュニケーション」から可能性を感じている。是非自転車に乗っていない人にも乗ってもらえるようになればと考えている。

（（株）箕浦　取締役社長　箕浦隆氏）ものを作っている上で一番大事にしているのが「会話」だと考えている。BLOCK47では日本の自転車の情報発信拠点として、また「食」と「自転車」についても関係者皆さまと力を合わせて魅力を発信したい。

（ジーエフシー（株）　代表取締役　西村公一氏）コロナ禍で食の産業も大変なダメージを受けた。「今後の食をどうするか」を考えていくときに今回のプロジェクトにたどり着いた。やはり1社では限界があると感じた、これからは、異業種ともコラボレーションをしそれぞれの良さを発揮しつつ、地元の岐阜で貢献していきたいと考えている。

（（株）八芳園　取締役社長　井上義則氏）

「おふくろの味」、「郷土料理」、「日本的洋食」、「日本的インドカレー」などなど、色んな国の食文化と日本の食材は新たな価値を生み出すと感じてきた。八芳園は地域との連携協定をしていき、食と地域コミュニケーション、社会的課題をみんなで話をしていきながら、新たな発見を気づくソーシャルダイニング、開かれた食卓を大事にしていきたいと考えている。

BLOCK47とは八芳園のポップアップストア「Musubu」とオンラインで結びながら同じものを一緒に食べたり、オンライン版ソーシャルダイニングも今後できるのではないかと考えている。

また、今回BLOCK47では同業種が協業して分業をしている。今後は遠隔からサポートするなどを含めた、新たな食の提供モデルがここから発信できることを期待する。

（（一財）人生100年社会デザイン財団代表理事　牧野篤氏）

良好な人間関係がある人が健康的に長生きできるというデータがある。「みんなとやっている」という気持ちが健康な長生きにつながっていく。BLOCK47は、様々な業態の人がコラボをしながら作っており、もちろん、ここを使う人もその一員だ。この場所がバージョンアップしていくことで自分もその一員と感じてもらいたい。

これからの社会は、商品を売って終わりではなくそこから関係がスタートする。商品の購入などをきっかけに「その人の人生にこれからも伴走しますよ」というものであると考える。

BLOCK47がある種の生態系のような、終わらない進化を続ける場所になっていくことを願う。一人一人が主役、良い関係を作りながら自分の希望を実現していく、その姿を見せることがこの世の中を良くしていける方法だと考えている。